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名作家具 Yチェア
設計のうえだです。
会社の打ち合わせスペースに置いているチェアです。打合せ時に使ったり、座って仕事をすることもあります。
「Yチェア」と呼ばれて世界的に知られたデザイナーズチェアです。
フレームはビーチ材の他、オーク材やウォールナット材、ラッカー塗装など様々な素材、色からお選びいただけます。建房ではスタイリッシュな社内の雰囲気に合わせたカラーを選んで使っています。
「ハンス・J・ウェグナー」という名のデザイナーで数多くの名作を残しているなかのYチェアは、1950年からある代表作の一つです。
デザイナーである「ハンス・J・ウェグナー」は、元々は構造も素材も知り尽くしている家具職人。その為、形状には一切の無駄がなく、構成されているすべての部材に意味があり、美しく合理的な造形美が人気の要因の一つです。
正式には「CH24」という名称のこのYチェアは、アームと背もたれを一体にするという、その当時他にない斬新なデザインです。
そしてこの曲木製のアームに安定性と心地よい使用感を与えるのが、印象的なY字形の背もたれ。この形状からYチェアと呼ばれるようになりました。
Yチェアの背もたれは程よく後ろに傾いているので、身体の体重をしっかり預けることができます。
Yの字に開いた背もたれは背骨に当たらず快適、アームに繋がる背の部分は平らに削られ、背中の傾きに添ってくれます。
長時間座っていても疲れないそのバランスが70年も前に設計されていたことに驚きです。
Yチェアのアームは本やカップを持つのに丁度良い高さ。腕を楽にしてくつろぐことができます。
さらにアームは短めに作られているので、出入りも楽々です。
最初はギッチリと固く張ったペーパーコード。使っていくうちに、座る人のお尻の形に合わせて少しずつ変形してきます。だんだんとお尻が包まれるような、柔らかい座り心地に育っていくんです。
CH24の完成に必要な製作工程は100以上といわれており、そのほとんどが職人の手を通して作られています。
Yチェアの座面に使用されているペーパーコードは、スウェーデン産の針葉樹の3枚の紙を径3mmに拠ったものものが使用されています。
1脚で120mものコードを使用して、人の手で編まれています。ペーパーコードは、通気性がよく、冷暖房をかければ冷たくもなく、暑くもなく快適にお過ごし頂けます。長時間座っていても蒸れないのも重要なポイントです。 初めはピンッとコードが張った状態ですが、座り込む事でその人の身体に合わせて張り具合もかわり馴染んでいきます。
デザイン性、使用感、耐久性と、長年にわたって愛される名作中の名作です。
何世代にも渡って使用する事ができる為、時が経てば経つほど味が出てくる楽しみを味わう事ができ、家族の一員のような存在になるのではないでしょうか?
20世紀を代表する家具デザイナー。デニッシュデザインの海外進出に大きな役割を果たしたほか、1950年、60年代には、一般の人々がそれまで抱いていた家具へのイメージを一掃するような家具を次々と発表し、大きな影響を与えました。1949年にはじめてカールハンセン&サンにデザインした椅子に含まれていたのが、CH24/Yチェア。現在にいたるまで継続してカール・ハンセン&サン社で製作されています。