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中古住宅購入のデメリットを知る。建築業界18年のホームプランナーはどうやって自分の家を選んだ?!

 

こんにちは。

倉敷・岡山で建築家とおしゃれなデザイナーズ注文住宅を建てている建房の小林(史)です。

 

建築業界に身を置いて18年。ついに自宅を取得いたしました!

 

私が選んだのは、実は新築ではなく中古住宅。築50年を超える日本家屋を購入し、リフォームして住んでおります。

 

なぜ新築をメインで扱っている建房のホームプランナーをしている私が、新築ではなく中古住宅の中でも古民家を選んだのか?今回は、その理由をお伝えしてみようと思います。

※挿入写真はすべて自宅です(^^)

古民家に興味を持ったのは幼少期

 

子どもの頃から「自分の家を持ちたい!」という強い想いがありました。というのも、とにかく実家が変な家でして(笑)

 

増築に増築を重ねた家でしたので、部屋と部屋の間に高低差があったり、窓がまったくない部屋があったり。そんな構造なものですから、常にジメっとしていてカビ臭い部屋もありました。

 

そんな家で生活を送っていた幼少期。小学校の裏山に、草木が茂って埋もれている、放置された古い日本家屋がありました。

子ども心からすれば、興味津々です。でも学校の先生からは「蜂やヘビが出るかもしれないから入っちゃだめ!」と言われており、余計に興味が湧いたことを覚えています。

 

ただその日本家屋、実は歴史的価値があるものだったらしく、小学校の高学年に入った頃、市の指定文化財になり綺麗に整備されたのです。

夏休み、親に頼んで連れて行ってもらい(入館料かかるので💦)整備後の家に入ってみると、外の熱さを感じさせないほど涼しく、湿気も感じない。
建築は江戸時代後期の建物ですよ? 築35年程の自宅と何が違うのか? もしかして日本の家造りは退化しているのでは……?

これが私が住宅に興味を持ったきっかけとなったのです。

 

「自分が一番いいと思う家」を手に入れたい

 

幼少期のこの経験から、ずっと「自分の家を持ちたい」「自分が一番いいと思う家を手に入れたい」と思っていました。

 

現在、30代後半。家を手に入れるならこれ以上、先送りしないほうがいいと思い、この時期に自宅を購入しました。

 

冒頭でお伝えしたように、購入したのは築50年を超える日本家屋です。実際に引っ越しを終えた今、やはり新築にしたほうが何もかも思い通りになるとは思います。

好みの間取りや利便性、断熱、性能は、間違いなく手に入りますからね。デザインもきれいに収まります。

 

わが家もリフォームはしたものの、古い土壁ですので電気配線が新しく通せず、配線をカバーで隠したり、コンセントはボックスが壁の上に付いたりしています。
木の色も、どうしても統一させることはできませんでした。建房らしい「すっきりした家」「エッジが効いた家」には程遠い住まいです。

 

しかし、私の場合は、幼少期の“憧れ”がデザインや機能面に勝ったということでしょうか。
どんなに勉強してリフォーム、新築、鉄骨、木造、ハウスメーカー、工務店と職を転々としてみても「古民家」「縁側、欄間と書院のある和室続きの立派な家」が譲れなかったのです。

寒くても良いから古民家に住みたい……となってしまった(;´∀`)

建築業界に身を置いてから18年。色々な家を見て、研究して、耐震性や断熱性の重要性もわかっているつもりです。ただ最終的には、古民家に住みたいという想いが変わることはありませんでした。

 

古民家に実際に暮らしてみて……

 

自宅があるのは、岡山市と倉敷市のちょうど真ん中、利便性は悪くないエリア。我が家と同様の古民家が多い集落です。

 

ご近所に挨拶に伺ったときに聞いたのですが、この集落には昔4軒の大工さんがいらっしゃったらしく、集落の家々は、どのお宅も古く、それでもしっかり作られている印象があります。
まだ経営されている会社さんには、時折「古民家を探している」という方がいらっしゃるような場所です。

 

ただ元が良い家といっても、もちろん南側は一面窓だらけで、現在の耐震基準には適合しません。
ですので、ローン減税や補助金関係は受けられません。
断熱性は悪いですので、我が家はLDKと主寝室のみ断熱材を入れました。床下には防湿シートもいれましたので、エアコンの効きはそのまま住むよりかは幾分かましです。

 

お伝えしておきたいのは、リフォームすれば最新の断熱性、耐震性が手に入るということではありません。
リノベーションでこれらの点を向上させることはできますが、1軒丸々、新築並みの性能にするとすれば、建て替えてしまったほうが安いでしょう。

 

手頃な価格の「リノベーション住宅」も多く出回っていますが、その多くは“見た目”を変えているだけです。

耐震補強は最低限できるものの、窓まで交換するとコストがかなり高くなり、まして家全体に断熱材を入れるなんてことをすれば、それこそ新築以上の費用がかかってしまいますのでなかなか出来ません。設備に関しても、グレードが低いものをいれて費用を抑えているものが多いのです。

 

たとえば、予算も潤沢で、思い入れのある実家や譲り受けた家を残しながらも完璧な性能にしたい!というのであれば別ですが、古い家に住むのであればそれなりの妥協は必要だと思います。

わが家も、総面積の1/3程度しかリフォームは入れていません。畳を変えただけの部屋もありますし、2階はほぼ手つかずです。

 

よくお客様にお伝えするのですが……ご老人にいくら美容整形を施しても、それは長生きできることには直結しません。家の表面的なリフォームだけでは、寿命は延びないし性能も最新にはならないのです。

中古住宅を選択するのであれば、やはり新築と比較して快適性や安心面では劣るということを認識されておくべき、そして自分があと何年その家で生活するのか? その家の構造躯体はあと何年くらい保つのか知っておくべきでしょう。

 

家づくりでは自分の「好き」や「憧れ」も大切に

私たちは「良い家」の提案をします。性能面やデザイン面ですね。ただそれも大事ですが、ご自身の「好き」や「憧れ」もぜひ大切にしていただきたいと思います。

私の場合、新築の快適さ、洗練さを知りながらも、古民家を選択しました。それは、自分にとって「良い家」が必ずしもデザインや性能だけではなかったからです。

家づくりを進めていく過程では、様々な企業や専門家から色々な知識を学べます。しかし、その前に「自分が住まいに求めることはなんだろう?」と一度、考えてみて下さい。ご遠慮なく中古検討も含めてご相談いただければ、お客様とお客様にとっての一番最適を見つけたいと思っています

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